精油としてのクスノキの特徴は?その成分や効能効果について
クスノキとは?
クスノキとは、クスノキ科ニッケイ属の香木で、防虫やカンフル剤に使われる樟脳(しょうのう)の原料となる木です。クス、ショウノウノキ、カンファー・ツリー、カンファー・ウッドとも呼ばれます。日本、中国、韓国、その他東南アジアに自生しますが、他の多くの国でも導入され、利用されています。香りで知られるシナモンや、濃厚な味わいのアボカドなどと近縁の木です。
大木に育つ木であり、香り高く、虫がつきにくいことから、日本では神聖な木として扱われることが多いです。神社に植えられたり、仏像の材料になったりすることがあります。また、腐りにくいので、船の材料に好んで使われていたこともありました。
その防虫作用や抗菌作用は古くから知られていて、ヨーロッパでは黒死病があった時代に燻蒸に使われ、防腐剤として利用されていました。葉から取った精油は、気付け薬としても使われていました。日本でも、古くから衣服の虫よけとして使われています。
アロマテラピーなど、人間に使うものでは、葉や枝を水蒸気蒸留して得た精油(ホワイトカンファー)が主に使われています。
クスノキの香りの特徴とは?
シャープで刺激的、さわやかさがある香りながら、森林浴をしているときのようなリラックスも得られる香りです。
主な成分として、「モノテルペン酸化水素類」のリモネンやα-ピネン、β-ピネン、「オキサイド類」の1,8-シネオールが含まれています。その他、パラシメン、カンフェン、ボルネオンなどの成分も微量に含まれており、香りに深みをつけています。
クスノキの香りは、柑橘系の香り、ハーブ系の香り、木の香りとブレンドすると相性がいい香りです。薬用のために使われることが多い香りでもあります。
クスノキは、樟脳(カンファー)の原料となる木ではありますが、クスノキの精油として流通しているものは、樟脳を分離して取り去っています。
クスノキの働きについて
クスノキの主な効能としては、集中力の増強、体の強壮などがあります。すっきりした気持ちで仕事に取り組みたいときや、疲労回復して心身を元気にするために使われることが多いです。気分をしゃっきりさせつつ落ち着かせるので、落ち込む気持ちや、興奮しすぎた気持ちに使うこともあります。
クスノキは、防虫にもよく使われます。精油を香らせて虫よけに使ったり、精油を薄めたものを肌に塗って虫刺されを防いだりします。肌に薄めた精油を塗ると、すでに虫に刺された部分の炎症を抑えるとも言われています。
クスノキは、それ以外にも、血行をよくしてうっ血をとったり、血行をよくして痛みを取ったりに使われます。頭痛や筋肉痛、肩こり、関節の痛み、腰痛、リウマチにもいいとされています。クスノキの木片を細かく切って入浴剤として使い、血行を良くする民間療法などもあります。
また、クスノキの香りは、吸入すると、肺をきれいにして呼吸器のうっ血を取るとされているので、気道をすっきりさせたり、咳を落ち着かせたり、鼻の通りを良くしたりにも使われます。
クスノキの精油には、抗菌作用や抗真菌作用、抗ウイルス作用があるので、精油を部屋に香らせて空気の清浄化に使ったり、精油を薄めて肌に塗って、ニキビや吹き出物の予防にも使ったりします。抗炎症作用や皮脂分泌調整作用もあるので、炎症を抑えて皮脂の過剰な分泌を抑えるという意味でも、ニキビや吹き出物の改善に作用します。
その他、クスノキの精油は、体を刺激して循環をよくし、利尿や発汗をさせるとも言われています。筋肉などの痙攣を押さえるとされているので、痙攣やこわばりによる痛みにも使われます。
人に近い場所でクスノキの香りを使う際は、作用が似ていたり、作用を高め合ったりする精油、もしくは香りの相性が良い精油をブレンドして使うことが多いです。
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